ATLAS CD "Resonance"

東大ICEPPの小林です。課外活動の話題をもう一つ。

ATLAS実験グループで音楽CDを制作し、それが12月6日に発売になるというニュースが昨日流れました。

http://atlas-music-resonance.web.cern.ch/atlas-music-resonance/ATLAS-contact.htm

これは、一昨年のATLAS Start-up Eventの折に実験グループ内の有志が行った演奏の評判がよく、そこから企画がふくらんでいって、CDを作ろうという話になったものだそうです。昨年6月に参加を募るメールがグループ内に流されましたが、参加の条件は、音楽のジャンルは問わないが、

"If you wish to participate and meet the following criteria:
  1 That you are of the expected standard
  2 At least one person is a member of ATLAS
  3 You can be available to record in Geneva during September or very early October"

というものでした。

私は中学の頃から趣味でクラリネットをやっていましたが、約25年前からはまったく吹かなくなっていました。それがあるきっかけで3年ほど前からぼちぼち再開していましたので、この機会に思い切って申し込んでみたところ、CDの一員に加えてもらえることになったのです。知り合いのプロの音楽家の協力をあおぎ、ジュネーブのスタジオで録音をさせてもらえたのは、今まで想像もできなかった経験でした。曲目はモーツァルトのKegelstatt Trioで、ピアノはPeter Ovtcharovさん(現在はソウルのSangmyung大学ピアノ科の教授)、ビオラはPeter Langgartnerさん(ザルツブルグのMozarteum音楽大学教授)です。録音終了後、スタジオ近くのローヌ川沿いのレストランで飲んだビールの旨かったこと!

ところで、このATLAS CD projectの目的はというと、若い人たちや物理に興味を持っていない人たちの関心を惹いて、少しでもわかってもらおうというアウトリーチと、慈善事業とを合わせたものになっています。CDの売り上げはすべてネパールの孤児院に寄付される予定です。