2008-01-01から1年間の記事一覧

復活への足音

東大素粒子センターの石野です12/20の徳宿さんの書き込みに、> 3月末までにはセクター34のすべての磁石をトンネルに再配置する。> 6月末までには冷却を完了させ、LHCへの入射を始められるようにする。> このスケジュールでの仕事表ができており、交換部品、…

年明けのNHK番組

東大広報の横山です。続けて年明けのNHK番組放映のお知らせです。「もっと知りたいノーベル賞 小林さん・益川さんにとことんQ」2009年1月 5日(月)19:30〜20:432009年1月12日(月)10:05〜11:18(再放送)CERNの最新映像…

NHK番組報道のお知らせ

東大広報の横山です。2008年度のノーベル物理学賞の成果を引き継ぐプロジェクトとして、LHCアトラス実験が取り上げられます。ぜひご覧ください。サイエンスZERO「科学10大ニュース2008」12月28日(日)0:00〜0:44(土曜深夜) 教育12月31日…

CERN理事会とLHCの予定に関して

2008年12月12 日にCERN理事会がありました。CERNのメンバー国の代表が集まる会議で年に3回開かれます。日本はオブザーバー国として公開セッションなどの限られた会議に出席・発言できます。 理事会ではLyn Evans LHC Project Leaderから、LHCの現状と今後の…

はじめまして 東大素粒子センターの磯部です

皆様、はじめまして。東京大学素粒子物理国際研究センターの磯部です。私はATLAS実験で主に実験データを解析する為のコンピューティングに関する仕事を行っています。東大素粒子センターにはATLAS実験データの解析拠点の一つとなる地域解析センターが設置さ…

ビームはなくとも ... ATLAS Shutdown & Recovery [4]

東大素粒子センターの 石野 です。[3] の後の事の推移と、事が収束していく様子を書いてみます。TGC1 <<>> MDT 間を 1.5m 開く決心をした。TGC1 <<>> TGC3 の間には約1,000本のケーブルが走っており、その大半を抜き去らないと物理的にWheel間は離れていかな…

ビームはなくとも ... ATLAS Shutdown & Recovery [3]

東大素粒子センターの 石野 です。10/20 に Big Wheel の移動が終わり(黄色の矢印)、その次の週に End-cap トロイド磁石(緑色の矢印)、更に次の週の月曜日 11/03 に Small Wheel の移動(水色の矢印)を終え、下記の写真の様な配置になり、各所へのアク…

ビームはなくとも ... ATLAS Shutdown & Recovery [2]

東大素粒子センターの 石野 です10/20 8:30 a.m. 2008年 ATLAS シャットダウンプロジェクトの第一歩として、ジュネーブ側のEnd-Cap に位置する Muon 検出器、通称 Big Wheel がメインテナンスポジションへの移動を開始した。多分、背景説明が少し必要。まず…

ビームはなくとも ... ATLAS Shutdown & Recovery [1]

東大素粒子センターの 石野 ですLHC 運転再開は 2009年の春 ? ... 果報は寝て待ちたいところだが、世の中、そう甘くはない。9月下旬 ATLASコミッショニング with 宇宙線 まず1ヶ月強の間、システムを崩すことなく、宇宙線を利用した測定器のコミッショニン…

10月18日(土)サイエンスゼロ

東大広報の横山です.10月18日のサイエンスゼロでLHCアトラス実験が紹介されます.くわしくはこちらへ.ぜひご覧ください.

朝日新聞に記事が掲載されました

神戸大の越智です。10月13日付の朝日新聞に、LHC実験に関する記事が掲載されました。これも、ノーベル賞効果といったところですが、我々の実験が広く紹介されるのは素直に嬉しいことです。この記事においては、東京大学の浅井祥仁さんの談話が載っている他、…

ノーベル物理学賞関連

東大広報の横山です.ノーベル物理学賞が発表され,素粒子物理の世界は大変なお祝いムードです.今日の22時,ラジオ番組,NHKジャーナルにLHCアトラス実験共同代表者の東京大学素粒子物理国際研究センターの小林富雄先生が出演されます.

アトラス測定器完成記念の催し物が行われました

東大ICEPP小林です。10月4日(土)にATLAS Start-up EventがCERNで行われました。会場は10月21日に開かれるLHC Inaugurationと同じ場所ということです。参加者はアトラス実験関係者やその家族など、約950人だったそうです。午後3時に始まり、最初の3時間半は「…

皆様、はじめまして

東京大学素粒子物理国際研究センター(ICEPP)の小林富雄です。KEKの徳宿さんと一緒にアトラス日本グループの共同代表をさせていただいています。アトラス日本グループが発足したのが1994年の4月ですから、これまで14年以上の年月をかけて、やっとアトラス測定…

LHC落成式典を10月21日に開催

10月2日のCERNのプレスリリースに出ましたが、LHCの落成記念式典が10月21日に行われます。 9月10日にLHCでのビーム初周回を見事に成功させ華々しくスタートアップしましたが、19日に8つの加速器のセクターのうちの一つに問題が起こり、現在運転を停止してい…

LHC Grid Fest - LHCのためのグリッドの披露

東大ICEPP(=素粒子センター)の坂本です。お知らせが間際になってしまいましたが、LHC Computing Gridのお披露目のプレスリリースがLHC Grid Festと銘打って、本日10月3日(金)日本時間17時からCERNで行われます。イベントのWEBページはhttp://lcg.web.cern.ch…

神戸大学の越智です

神戸大学理学研究科の越智です。ATLAS 実験に日本から参加している機関は、全部で15機関あります。このうち、KEK(高エネルギー加速器研究機構)をとICEPP(東大素粒子国際研究センター)を除くと、他は普通の大学の研究室です。大学は教育機関としての役割…

自己紹介 東大素粒子センターの石野です

東大素粒子センターの石野です既に数度、記事を書きましたが、ここで自己紹介をします。2002年以来、CERN を拠点に実験準備を続けてきました。TGC という名のミューオン検出器、及び これが発する信号を高速処理し (~ 2.5micro sec) 、今、ヒッグス粒子が崩…

Large Hadron Rap

東大ICEPPの坂本です。新聞の記事で見かけたのですが、YouTubeでLarge Hadron Rapというのがはやっているそうな。と言うので見てみました。http://jp.youtube.com/watch?v=T3iryBLZCOQラップなんですが内容は凄く科学的でおもしろいです。英語ですが字幕付き…

9月29日(月)朝日放送「ムーブ!」

東大広報の横山です.LHCの報道数は大変多く,こちらではごく一部しかご紹介できていませんが,9月29日(月)朝日放送「ムーブ!」(16:00-17:00)でサイエンスライターの竹内薫氏がLHCアトラス実験の解説を行います.ぜひご覧ください.また,ご報告が遅れ…

LHCの運転に関して

KEK徳宿です。 森田さんの投稿にあったように、CERNは10月23日にプレスリリースを行い、ビームによるLHCのコミッショニングの再開は来年となりました。LHCの加速器は複雑なシステムで、使われている電磁石の総数を数えると約9500台にもなります。非常に注意…

はじめまして

高エネルギー加速器研究機構(KEK)の徳宿克夫(とくしゅく かつお)です。アトラス日本グループの共同代表を務めています。 このブログで、皆様にアトラス実験の多彩な側面を知っていただけると幸いです。

LHCの運転再開は来年春に

KEK広報の森田です。トンネル内に大量のヘリウムが漏出して運転が停止しているLHCですが、CERNから再度プレスリリースがあり、運転再開は来年の春以降になるとの見通しが発表されました。http://press.web.cern.ch/press/PressReleases/Releases2008/PR10.08…

東大ICEPP坂本です。

東京大学素粒子物理国際研究センター(略称ICEPP)の坂本です。ATLAS実験で主にコンピューティング関係の仕事をしています。LHCの実験ではデータ解析のための計算資源として、世界中の研究所をネットワークで結び、コンピューティンググリッドを形成しています…

LHCトラブルに関するマスコミ報道

東大ICEPP坂本です。LHCのトラブルは日本でも大きく取り上げられていますね。朝日:最強加速器、はや停止 機器トラブル、再開に2カ月読売:世界最大の円形加速器「LHC」でヘリウム漏れ、運転停止毎日:LHC:運転早々にヘリウム流出事故、2カ月間停止…

LHC加速器のトラブルについて

KEK広報の森田です。石野さんの記事や海外の報道ですでに話題になっていますが、LHC加速器が現在運転を停止しています。CERNのプレスリリースによると、9月20日にビーム無しの状態で5TeV運転時の状態まで超伝導磁石を励磁した際に、セクター34と呼ばれるエリ…

ひと休み?

東大ICEPP の 石野です順調なすべり出しでありましたが ... CERN Press Releasehttp://press.web.cern.ch/press/PressReleases/Releases2008/PR09.08E.htmlにある通り ... This implies a minimum of two months down time for LHC operation.となりました。…

加速器につっこまれたビーム(ハロー)に TGC が反応している

東大素粒子センター の 石野です研究者たちは、1日24時間、1週間に7日間、文字通り、常に検出器の状態をモニターしています。8時間交代でシフトを取り、万全の体制を作ります。上のプロットも、その時のシフターが即座に気づき、スナップショットを取…

ビームのスピードが測定できた

東大素粒子センターの石野ですこの絵は 日本グループがイスラエルチームと共同で設置した MUON トリガー検出器 : TGC (ホームページの扉絵になっています) がミューオンを検出したタイミングを示すプロットです。LHC ビームが走る際、ビームパイプ内の極わず…

ビームデータ届いてます。

東大ICEPP坂本です。ちょっと投稿が遅くなりました。ファーストビームのデータ、東大の地域解析センターにも届いています。9月11日のファイル転送の様子です。下の図の青いところがパートナーであるフランス・リヨンのIN2P3計算センターからの転送です。数十…