ビームをしぼる = squeeze

実験が成果をあげるには ... 高いエネルギーも重要だけれど、数が多いことも本質的に重要。ビーム衝突頻度をあげてイベントをいっぱい集めるには ...

(a) LHC のリングにできるだけ多くの陽子を放り込んでやる
(b) ビームをしぼって小さな空間に押し込めてやる (squeeze)
(c)更に高度な いろいろのテクニック ...

があると思う。

今日は (b) squeeze の試験が 3.5TeV x 2 衝突をさせながら行われた。ついでに言うと、調度、自分のシフト中の出来事で trigger rate を直にみながら楽しめるラッキーシフトでした。

beta* と呼ばれる値 (私は正しく誰にでもわかる言葉に interpretation できないのですが ... ) を初期値の 11m から 9m , 7m , 5m と変更する度に たしかにレートが跳ね上がる , beta* の変化にたいして 果たして trigger rate は定量的に期待されるべき変化になっているのだろうか ?? など、紙の上で計算をしながら 数時間を過ごし、とても楽しい夜シフトでした。

ちなみに ... LHC加速器を運転している人が 今から何をしようとするか , 何を測定したか ... という情報は紙のノートではなく web base のログノートに記録され、我々も即座にそれを参照できるようになっています。特に今日みたいにダイナミックな変化が加速器側でおこなわれる日は、その情報に注目しながら、ATLAS の反応を見て必要な対処をとる、という感じで事が進むので面白さも増します。

... というわけで、ちょうど 7TeV衝突初日から始まった4夜連続シフト、今日でオシマイ!!

KEK 石野