復活への足音

東大素粒子センターの石野です

12/20の徳宿さんの書き込みに、

> 3月末までにはセクター34のすべての磁石をトンネルに再配置する。
> 6月末までには冷却を完了させ、LHCへの入射を始められるようにする。
> このスケジュールでの仕事表ができており、交換部品、マンパワー等の目処も付いている。

という、ポジティブな文面がありましたが、それを裏付けるかのように 特に12月中、地下から修理、点検のため運び出した磁石を載せた、特殊荷台をひっぱるトラックが CERN 所内を走行している姿に出くわしました。多分、私らの使っているオフィスがその搬出口の隣に位置しているため、出会う確率が高いのかもしれません。

ダイポールマグネットは1台の長さが15mと大きく、CERN 所内の狭いコーナーを すれ違う際には、自分の車を端に寄せ、相手の通行を待つということが しばしば起こります。いつもだと、「あ?、もう、面倒。早く行ってくれ?」 と内心思っていましたが、今回ばかりは 早く元気になって戻ってきてね... という気持ちで数度見送りました。

ともあれ、2009年、夏のLHC復活を期待しながら ATLAS の調整、準備を進めます。ATLAS 自体は shutdown maintenance が4月頭まで続き、その後、宇宙線を利用した全体コミッショニングを再開する予定です。