写真で見るCERN

少し趣向を変えまして、今回はCERNの中の様子を写真でお見せしたいと思います。

まずはこれ。

ビルディング40と呼ばれる建物です。大きなミーティングはほとんどこの建物で行われますので、ある意味CERNの「顔」というべき建物です。円筒状の吹き抜けをぐるっと取り囲むように机が並べられていて、みなさん研究に励んでいます。

目の前はレストランです。

ソーセージ・ポテト・ハム・・・といった感じのメニューが揃えられています。おいしいのですが、値段が高いのが玉に瑕。ビール、ワインもありますし、フルーツ・スイーツも各種取り揃えられています。

スイスは緯度が高いので、夏場は白夜に近い状態になります。夜の9時くらいまで明るいですので、夕食は屋外のテーブルで食べます。天気がいいと遠くにモンブランを見ることができるのですが、ここしばらく天気がすっきりしなかったので撮れませんでした。撮影出来たらお見せしたいと思います。

さて、アトラスで研究をしていると、一年間に10日程度のシフトを取る義務が課せられます。様々なシフトがあるようですが、僕が取っているのはコントロールルームシフトです。
コントロールルームはこんな感じ。

前方の画面には、今のアトラス検出器の状態や、今日の予定などが表示されています。手元のモニターには自分の担当検出器の状態を表示させて、おかしなことが起こったら記録をとったり、適宜対処したりします。

実際のアトラス検出器は、このコントロールルームの地下100mにあります。LHCが運転を停止している期間でないと入ることが出来ません。写真はこの冬の停止期間に撮ったものです。大きすぎてごく一部しか見れません。

右側に見えている板が、(また別の機会に説明するかと思いますが)ミューオンという粒子を捉えるための検出器です。左側には主に磁石が見えています。この構造物の中に、以前説明した液体アルゴンカロリメータなどが詰め込まれています。
真ん中に一本見えるパイプが、陽子ビームが通る管です。左側の構造物の真ん中で、もう一本の陽子ビームと衝突します。そこでヒッグス粒子が(おそらく)生み出されたりしているわけです。

公式ホームページからはもっと素敵な写真がたくさん見れますので、ぜひこちらも御覧ください:ATLAS Experiment / Photos

(佐々木・山口)