皆様、はじめまして


東京大学素粒子物理国際研究センター(ICEPP)の小林富雄です。
KEKの徳宿さんと一緒にアトラス日本グループの共同代表をさせて
いただいています。

アトラス日本グループが発足したのが1994年の4月ですから、
これまで14年以上の年月をかけて、やっとアトラス測定器が完成
いたしました。特に日本グループが担当した箇所はよい性能で
動き始めています。これもこれまでのスタッフや多くの学生さん達の
努力の賜物だと思います。

LHC加速器は、9月10日の運転開始後数日間は非常に順調に立ち上がり
ましたが、その後故障にみまわれ、運転再開は来春となってしまいました。
しかし、LHCは今後これまでの建設期間と同じくらいの期間は稼動し続ける
ことでしょうから、長い目で見ると、こうした初期トラブルも今後の
安定運転にとってよい経験かもしれません。

LHC実験では、ヒッグス粒子をはじめとして、素粒子の標準理論を
超えるまったく新しい物理が顔を見せるだろうと強く期待しています。
またここは、世界中から優秀な若手研究者・学生が集まる場でもあるので、
日本からも多くの学生さん達が参加して、おおいに活躍してもらいたいと
願っています。